投資参謀 大手川隆

世の中の不条理なことや仕組みに一石を投じる 

投資参謀 ~今こそ、債券について再考すべき~

 

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皆さんこんにちは、あのブログから約1か月、市場はなんとか回復する兆しをみせつつあります。

 

その中で、アメリカは利上げに踏み切り、為替も121円にタッチしました。

利上げ=債券が下がるというイメージをお持ちだと思いますが、そこについて、触れたいと思います。

また、先日は同業が開催する債券の勉強会に参加しまして、とても有意義な時間を過ごしました。

その内容をお伝えできたらと思います。

 

みなさん、多くの場合、投資=株というイメージだと思いますが、その中でも、リスクをとってはいけないお金って存在しますよね。特に法人などがそうです。そのお金って、債券以外、買ってはいけないのです。

世界を俯瞰した時に、アップル、トヨタユニリーバなど、世界の株式市場全部ひっくるめて、市場規模を100だとしたら、世界の債券市場はその2倍以上と思ってください。

 

昔、印象的だった言葉で

・アップルの時価総額一つで、ロシアの株式市場全体よりも大きい

 

アップル株一つでこんなことが言えるわけですから、アメリカ株のすごさが改めて知らせれるわけですが、それを債券で見た時に、いかに債券市場の規模がすごいことかが伝わるのではないでしょうか?

下図は世界の株と債券の市場規模を表したグラフです。(2017年時点)

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市場規模

 

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例えば、定期やるくらいなら、というお金は、やはり債券が適していますし、それを株と比べると、確かに儲かりはしないが、そもそも、比べてはいけないのです。

株で儲かった場合は、リスクを取って儲かるのだが、債券の場合、リスクを取らないで儲かるので、そこの度合いが全く違います。

その中で、これから利上げするかもという時に、どのような戦略を取ればいいのかについて

① 期間が5年くらいまでの債券

② 米ドル中心

③ 欧州の金融ネームの劣後債

 

まず①について、どうして5年までなのか。→利上げ、利下げ問題は米国の10年債についての話なので、全ての債券と関係性が高いわけではない。短期のものはデュレーションが短いから価格感応度が低い、ということと満期まで持って償還されれば関係ないのです。

 

② なぜ米ドルを中心なのか→先進国の中で、利上げする国は今のところアメリカだけですし、世界の基軸通貨でもある。これからドルが円と比べて、以前のように円高になりにくい。

 

③なぜ欧州金融ネームの劣後債なのか→利上げするかもということで、様々な債券が売られている状態、債券の特性上、満期時に何もなければ、必ず100になる。例えば、今95、90の債券があるとして、満期までの利回りをみて、まあまあ良いと思えば、間違いなくチャンスなのだ。欧州金融機関はロシアの問題などもあって、結構売られたものがあるので、それが選択肢の一つですが、それ以外でもいろいろな要因で売られている社債があるので、それもチャンスと考えています。

 

 

大前提として、そもそも本当に金利が上がるかどうか、誰にもわからないのです。

そして、時々、利上げしてから買おうかな、あるいは、為替が今120円ですが、110円になってから買おうかなと考える方もいらっしゃるでしょう。その考えは捨てたほうがよろしいかと。4%のものが5%になるまで待とうとして、もしならなかったら、その待ってる間は無駄なのではないか? あるいは、1年後に5%になったとしても、その待ってる間に4%をもらい損ねることも考えないといけません。

利上げ利下げ関係なく、チャンスはいつでも転がっています。そのチャンスが来た時に、つかめるかどうかが大切なのです。

 

債券の投資環境を正しく理解し、今後のインカムゲインを得る手段として、債券は資産運用する上で抜きでは語れない分野です。

 

今こそ、債券投資について、より深く知る時期ではないでしょうか!!