投資参謀 ~ファンドラップに対する考え方~
最近、ファンドラップのCM、あまり見なくなりましたよね。
有名人を使った宣伝などもして、盛大に宣伝していた会社もありました。ファンドラップといえば〇〇みたいな。
私がいたNもそうでした。毎月毎月ファンドラップファンドラップ、ヒアリングヒアリングの大合唱でした。そして、ある日課長から投資はタイミングではなく、長期国際分散投資が王道だ!と朝会で嫌味っぽく言われた時もありました。
なぜ私が言われるか?そりゃーラップなんてあまり進んでやらないタイプの人種だからですよ。
会社には2種類の人間が所属していて、大きく分けると自分で考えて進める人と、言われたことをただ言われた通りにやる人。
私は申し訳ないが、これをやれ、あれをやれって言われるのは得意ではないので、言われたら、余計やりたくなくなるタイプな人間です。ましてや投資の世界では、そんなやれって言われて、やれるものではない!! と思っています。
証券会社にいると、あたかも投信とファンドラップは別物?!って感じるくらい、トーンが違うんですよね。何がちがうの!?って常に突っ込みたかったw
ファンドラップの特徴はそれぞれ会社によって違うと思いますが、何を選ぶかによって、まったく違う結果が出てくるわけです。
以前チャートで比べたが、M信託のとあるラップの積極型のパフォーマンスはなんとNの保守にも及ばない事がわかり、びっくりしました。
なお、ラップは一般的に 保守 から 積極 まで、いくつかのパターンがあり、その中身は、配分の仕方によってパフォーマンスが違ってきます。保守がいい人は国内債券系のものが必然的に多くなり、積極がいい人は、外国株やヘッジファンド系のものが多くなるように設計されている。
ただし、コストはそこまで大差ない!! ここは意外と重要です。
ここで5つのコースを使って説明します
保守 やや保守 ふつう やや積極 積極
リスクリターン ±2 ±3 ±5 ±7 ±10
コスト 1% 1.2% 1.4% 1.6% 1.8%
注 あくまでも目安です
さて、これを見て、どれを選びますか?
保守の人は資産が±2%で動くとして、コストは年間1%かかる、一方積極の人は±10%ですが、1年間2%のコスト。 期待リターンは5倍あるが、コストは2倍に収まっている。
答えはもう見えていますよね。
また、よく当時お客様にヒアリングをしろというのがありました。そのために、空のヒアリング件数を作り上げたもんだw
これもばかげた話で、普通の人は、リスクとってもいいですか?って聞くと、取りたくないというに決まっている。取りたい人はそもそもファンドラップなんてやらないし、個別株か個別投信で十分だ。それなのに、ヒアリングをし、ご意向にそった形で運用するとアピールするが、こんなヒアリング、答えは保守かやや保守しか出てこない。私からしたら、こんなヒアリングするだけ無駄だし、茶番劇でしかなかった訳だ。
そして、3か月に一度リバランスがあるというのではないか。リバランスというのは、増えた資産を売って、減った資産を買い増すということです。
投信を短期で売るなと言っている人たちは、このリバランスについて、どう思うのか聞いてみたいものだ。ファンドラップのリバランスはいいが、個別投信を3か月でリバランスしてあげるのはあまりよろしくないのでしょうか?私はそうは思いません。
ちなみに、私はいつもひそかに、インデックスでファンドラップを選んだ場合より、私が全部手数料0のインデックスで同じパターンで個別に選んで差し上げるっていうのはどうですか?ともし上司に言ったら、どんな反応が返ってくるのか、試してみたかったなーと思ってましたw
会社にいると、自分の立ち位置、価値観が揺らぐ時が絶対にあると思います。
常に自分の軸をもって、臨むべき!!